研究者を目指すという熱病

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大学の一般教養における第2外国語として中国語を選択した私が、法学のために学部4年の途中からドイツ語を勉強することが必要となって利用した参考書

 夏休みもあと少しを残すだけになり、夏休み中に更新する予定だったのに、ついつい記事にできなかったことを簡単にこの記事でまとめたい。その趣旨は、表題のとおり、一般教養で研究に必須となる語学とは異なる言語を選択してしまった私が、研究のためにどのような教材でドイツ語を勉強したかを、紹介することにある。これからドイツ語を勉強しようとしているが、どの本に手をつければよいか、分からない、迷っているという方の一助となれば、幸いである。

 

 英語と一緒に勉強すれば、頭に知識が定着しやすいのでは?と思って、最初に購入したドイツ語関係の本。率直に、失敗だった。ドイツ語はドイツ語としてドイツ語のためだけに頭を空っぽにして、最初くらいはドイツ語の入門書で勉強すべきだった。後述するように、宍戸先生の本には物凄くお世話になったので、私の使い方と使った時期が悪かっただけ。

 英語と一緒では十分にドイツ語を学べなかったので、次に買った本が、初心者にお薦めと書店でポップでお薦めされていた『ゼロから始めるドイツ語』。これが、実質的には自分のドイツ語学習にとって1冊目の本となる。初歩的な文法は、これで頭に入れた。たぶん、数日あれば、何周かまわしてドイツ語の、格変化、語尾変化をはじめとする初歩の暗記事項を抑えることができる。お薦めの本。

 『ゼロから始めるドイツ語』を何度か読み返してから、買った本が、『しっかり学ぶ中級ドイツ語文法』。中級と銘打たれている中で、分量も多すぎることがなく、周回できそうな、ちょうどよいサイズの本だったので、購入した本。この本のおかげで、ゼミで読まなければならない文献や、研究のために独語文献を、少しは読むことができたと思っている、大感謝している文法書。強いて言えば、例えば分詞構文の用法についての説明が薄かったり、独語のコンマやカンマの用法についての説明がないという点で、他の参考書を参照しなければならないこともあるが、分量の点でも、説明のわかりやすさでも、おすすめの文法書。レビューの正確性のために、敢えて本書の難点を取り上げたが、本当にいい本です。

 

 『しっかり学ぶ中級 ドイツ語文法』では、カバーされていない文法事項を確認する際に、参照したのが以下の2冊。大学図書館で借りてます。

『詳解ドイツ語大文法』

 『現在ドイツ文法』

 上記の二冊は、物凄く、詳しい文法辞典のような本。

 

 加えて、文法の中では特に、分詞構文が苦手だったので大学に頼らずに自分で購入したのがこの本。この本のシリーズは手元に置くと便利な本。

 

 英語で言えば、英文解釈本、いわゆる『基礎英文問題精構』や『英文解釈教室』にあたるのが、以下の本となる。訳例をみながら、無理やり覚えていくように何周もこなすしかない。正直、文法書を頭に入れたと思っていても、この解釈本を読み進めるのはかなりつらいと思う。

 

  私の場合、ドイツ語の辞書を、『独話大辞典』と『アクセス独和辞典』をそれぞれ、紙媒体と電子辞書のデータで所有している。

 アクセス独和は、文法事項である格変化、接続法の動詞変化に至るまで、丁寧かつ詳細に辞書に記載されているので初心者にとっては、何かと便利。

 ここで敢えて言いたいことは、初心者は、紙の辞書を使った方がいいという点である。特に『独和大辞典』の電子辞書版は、初心者だと、なかなか、文献で出てきた動詞の用例にめぐり合うのが大変だった。私もドイツ語の勉強を始めた当初、電子辞書を使っていたのだが、誤訳をするたびに、どの先生や、どの先輩にも、紙辞書を用いた方がいいとアドバイスを受けた。

 もっとも、もちろん初心者のうちは、電子辞書版にもメリットがあって、動詞の語尾変化などに慣れないうちは、語尾変化後の形で電子辞書なら検索できるので、紙媒体と電子辞書版を両方、持っておくと便利。特に、電子辞書版の『アクセス独和辞典』は、当該同士が何格の名詞をとったり、前置詞と一緒に使われるかが、わかりやすく表示されているようになっているので、電子辞書のデータを買う際には、できれば初心者は『アクセス独和辞典』を選んだほうがいいと私は思う。

 他方で、『独和大辞典』の電子辞書版は、初心者だと、なかなか、文献で出てきた動詞の用例にめぐり合うのが大変だった。電子辞書版「一般」の難点として、動詞の用例が、パッと視界の中に飛び込んでこないことをあげることができると思うが、独和大辞典の場合は、それが顕著だった。

  法学研究科の先生にしばしばお薦めされるのが、『新現代独和辞典』。 

  ドイツ語の法律用語辞典が以下の二冊。

 ドイツ法の入門書であり、本文で叙述されたドイツ語の法律(ないし法学上の)用語が、巻末にアルファベット順で掲載されている。ドイツ法を勉強するための最初の手がかりとなるだけでなく、ドイツ語学習にとっても端的に、ありがたい一冊。

 

 以上が、ドイツ語を勉強し始めたときに、そしていま現在、ドイツ語を勉強している私が、利用している参考書、教科書、辞書となる。上記の本は、これからドイツ語を勉強しようとしているが、どの本に手をつければよいか、分からない、迷っているという方を念頭において、選定した。